最後の秘境 東京藝大 著者 二宮敦人
今回紹介するのは、東京藝大という本です。
実は最近まで藝大という言葉すらあまり聞いた事なかった自分が、友人から「藝大生ってやばいらしいよ」ときいて興味を持つようになりました。背表紙に書いてある「卒業生で行方不明になる人多発」という文にも強く引き込まれました。
著者の二宮さんの奥さんが、藝大出身だったのがこの本を作る事になる大きなきっかけの様に思いました。彼女や同棲者が家具を作ったり、展示会するといったら気にならずにはいられませんよね。しかし、二宮さんの興味を持ってからが凄かった。色々な学科の藝大生にインタビューをしていきます。最初は奥さんの知り合いからインタビューしていきましたが、次第に自分からアポを取ってインタビューします。この情熱はどこから来るのかと度々思いました。
内容については、工作系や音楽系など様々な方のインタビューが書いてあります。声楽科はチャラいとか口笛だけを武器に藝大に合格した人、合格者のセンター試験の点数は多くの人が3割程度、、などなど。
出てくるエピソードや考え方は、インパクトが強いものばかり。馬鹿と天才は紙一重と言いますが、それを強く感じました。ただこの人たちの考えは単発的なものが少なく、どれも深く追求している印象を受けました。そして、抜けてるところも多いけど、心が繊細な人が多い様にも思いました。間違いなく、自分の周りには居ないような人たちばかり。
藝大について興味ある方だけでなく、建築やデザインを学んでいる方にもおすすめの本です。
では✋